活動の全体像

ブログ《日本舞踊の現在および、将来》を活動の基盤として、lamerismは、3つのプロジェクトを運営しています。

まず基盤となる《日本舞踊の現在および、将来》では、過去の史実や、先人のさまざま思想を頼りに、この芸能の<いま>と<これから>を考察しています。このブログに蓄積される考えが、lamerismの全ての活動の基盤になります。

そもそも「日本舞踊」という言葉を生み出したのは、坪内逍遙でした。彼は文明開化の時代にあって、日本に存在した<おどり><まい>、つまり将来の日本舞踊になりうるものこそ、西洋諸国の文化に対抗できる日本独特の文化だと考えました。

彼は『新楽劇論』を出版したのち、未来の楽劇「日本舞踊」を創造すべく、思想的基盤を形成しようと、さまざまな文章を執筆していますが、その一つが『日本舞踊の現在及び將來』でした。彼が創造した目指した「日本舞踊」は、いまなお達成されてるとは思えません。そうした現状を前に、これからの日本舞踊を思案するべく、彼の残した題を引き継ぎ、さまざまな方のお力を借りて、文章を書いていきます。

ブログ《日本舞踊の現在および、将来》では、これからの日本舞踊を形成しうる思想的基盤の検討を目指しています。この思想的基盤を実践する場が、lamerismの運営する《Work-in-progress》です。

《Work-in-progress》では、第一に日本舞踊の新作を創造しています。既存の楽曲に新たな振をつける振付作業にはじまり、他のアーティストや、研究者の方々との共同制作、演出の実践も活動の範疇になります。

また、lamerismのミッションにもとづき、日本舞踊の認知の普及を目指して、日本舞踊ワークショップや、アーティスト向け講座、企業さま向け研修も企画しています。

日本舞踊の将来を創造するには、日本舞踊の過去を知る必要があります。これまでの日本舞踊が、どのような道のりを歩んできたか、その史実の作成と、「日本舞踊」という一ジャンルを形成する諸作品、とりわけ古典作品の演目解説を《温故知新》では記していきます。

また、坪内逍遙は、日本舞踊を西洋の楽劇、ダンスなどと比類しえるものにしようと奮闘していました。そこで、このサイトは日本舞踊史や日本舞踊作品の羅列にとどまらず、日本以外の演劇やダンス、楽劇と呼ばれるものについても、先人の考えなどをまとめ記しています。

そもそも逍遙が目指した「日本舞踊」は、市中の「お稽古場」のなかで、その技法的基盤や、全体の言説を確立してきました。そこで、実際に日本舞踊教室を運営することで、教育機関でもなく、また企業などでもない、独特のコミュニティの価値を探ります。

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