江戸川乱歩原作、《人でなしの恋》——。
新婚の夫婦のあいだに起こる悲劇の原因は、
「人でない」人形と、夫との恋だった。
妻・京子は、人外の恋を「人でなし」と妬み、
ふたりの仲を引き裂く——。
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乱歩原作の小説を、舞踊台本に書き直し、舞踊劇として上演しました。
上演時間は約1時間。前半は、鳥の劇場でご活躍されている「劇団ヘンカ」さんに、芝居をつくっていただき、後半は私が音楽、振付をして、劇団ヘンカさんたちの芝居と関わりながら、踊りました。

そもそもの創作の動機は、日本舞踊の「詞章」をどうにかしたい、というところにありました。
「ことば」があることが重要な日本舞踊。
しかし江戸に産まれたその「ことば」は今や「難しい」ものとして避けられてしまっている。これからの日本舞踊を築いていくには、この「ことば」を判るものにし、そのことで日本舞踊における「詞章」の重要性と、それを基盤とした豊かな舞踊技法を認知していただく必要がある——。
芝居、朗読と関わりをもちながら、音楽にあった振りをつけることで、「ことば」の重要性・おどりの技法を伝えたいと、振付ははじまりました。
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初演|2025年2月24日 千葉商科大学 University HUB
出演|劇団ヘンカ|立方|坂東野里行